歩行整体とは何なのか?

まず、下の動画を見てみてください。ロコムーブに取り組まれる前後の歩き方です。

それぞれの歩行フォームを比べて見ましょう。

 

歩行整体に取り組む前・・・ヒザが曲がって、骨盤が後傾しており、そのため背中が丸くなることで前後のバランスを取っています。この姿勢だと、体を支えるために筋肉の活動やその他の軟部組織に体重を預けざるをえず、何十年という負荷の蓄積の中で変形が進んでしまいます。長い目で見て、腰やヒザへのダメージが心配です。

 

歩行整体に取り組む後・・・骨盤が上に引き上げられ高い股関節位置から脚を振り出し、着地した後はしっかりを地面を蹴っている様子が伺えます。背骨が緩やかなS字カーブを描いて骨格で体を支えることができ、筋肉の無用な緊張がありません。

 

 

「歩行整体」=体の重心を高く保つ歩き方

ロコムーブの歩行整体として身につけて頂くのは、「体の重心を高く保つ歩き方」です。ヒトが直立二足歩行で得たのは、体を地面に垂直に立てて進む方法です。

 

直立二足歩行は、よく倒立振子運動だと言われています。体が直立している時の位置エネルギーがもっとも高く、これが前に倒れていくに従って体は前に進む一方で位置エネルギーが下がっていきます。それをまた次の足を前について、体を直立させることで位置エネルギーが高いところに戻る。すなわち、位置エネルギーを運動エネルギーに変換することで前に進んでいるということです。

 

なので、位置エネルギーは高く保てば保つほど、運動エネルギーに変換される余地を残すので、効率の良い歩き方ということなります。

 

腰痛に歩行整体

なぜ、腰痛になるのでしょう?腰痛の要因としてまずは、背骨の腰の部分が捻れるストレスによるものがあります。また、別な要因として、背骨の腰の部分が曲がったところに上から圧力がかかるという圧迫のストレスによるものがあります。

 

背骨の腰の部分である腰椎は本来、回旋可動域が狭い、すなわちあまり回らないものです。それが日常動作や各種スポーツによる動作で捻れるストレスを受けと腰痛になりやすくなります。

 

本来、回りやすいのは、腰椎の上にある胸椎(背骨の胸にあたる部分)や、腰椎の下にある股関節です。その二つの関節が固くなり回らなくなると、捻れるストレスは腰椎にかかってきます。それ以外にもわざと腰椎を捻るような動きをすれば、腰椎に捻れるストレスがかかります。

 

歩行整体のフォームが腰痛の解決手段として役に立つのは、歩行整体が股関節と胸椎を同じ方向に回すことで歩幅を伸ばすという特徴があるからです。これならば、腰椎で捻れることはありません。

 

歩行整体のフォームで歩くと胸椎と股関節の可動域を大きくなります。それだけでなく、胸椎や股関節使い方が分かるようになるとその他のいろいろな動作の時に腰椎に捻じれのストレスが発生しにくい体の動かし方が身につくことも大きなメリットです。また、ご自身が回旋可動域の左右差を自覚することで、自身でその差を整えていくことができることも有益です。

 

次に腰椎が曲っているところに上からの圧力がかかると起こる代表例が、椎間板ヘルニアです。腰椎が曲っているところにに上からの圧力がかかると、腰椎の関節部分にある椎間板が、外に押し出されてしまうのです。

 

歩行整体では体の重心位置の高さを維持しながら歩くするためのフォームを身に着けて頂きます。重心位置の高さを保つためには腰椎を含めた背骨全体は曲がらず、軽く伸びた状態になります。

 

歩行中の上からの体重負荷を背骨全体が軽く伸びた状態で受け止めることになり、長い時間をかけて起こる腰椎椎間板の圧迫ストレスを軽減することができます。

 

体の重心が高い歩き方ならいつまでも歩ける

体の重心位置が高い歩き方を身につけると、肩、腰、ヒザの痛みを大きく改善できるようになります。体の重心位置が高ければ、体は重力に対して垂直方向に立って、身体移動をしていることになります。

 

それはそのまま、体重を骨格を中心に支えていることになり、筋肉の活動に頼ったり、他の軟部組織に体重を預けたりせずに、筋肉や軟部組織に負担がかかりません。筋骨格系への負担が蓄積しにくく、関節の変形や、高齢になってから自力で立ったり、歩いたりするのが難しくなるようなこともありません。

 

また、体の重心位置が高いと転びにくくなります。人間が足元の障害物に気付いた時に、それを避けて着地しようと足を動かすことになるのですが、重心位置が低いと障害物を避けるための余地があまりありません。重心位置が高ければ、より遠くに足が着けるようになり、障害物を避けやすくなります。

 

体の重心が高い歩き方ならスポーツのパフォーマンスも上がる

体の重心位置が高い歩き方を身につけると、スポーツのパフォーマンスが高まります。

 

スポーツと言うと、走ることを思いつきますが、歩行や走行等の前方移動のみならず、投げる・打つのような動作等の側方移動も身体の移動です。

 

人間が二足歩行でいる限り、その身体移動は倒立振子運動に他なりません。それは位置エネルギーを運動エネルギーに変換することに変わりありません。

 

位置エネルギーは高く保てば保つほど、運動エネルギーに変換される余地を残すので、効率の良い身体移動の方法ということなります。

 

 

人類の新しい歩き方=ロコムーブ

人類は直立二足歩行によって大きなをアドバンテージを得ました。それは、両手が使えるようになったことだと一般に考えられていますが、それだけではありません。

 

直立二足歩行によって、今までは折れ曲がっていた股関節が伸び、背骨が立ち、ヒザ関節も真っ直ぐになりました。地面からより垂直に立つ姿勢で体を動かせるようになったのです。

 

地面から垂直に立つ姿勢になったことで、体の重さを骨格によって支えることができるようになったのです。四足歩行の時より少ない筋肉の活動によって、立って歩けるようになりました。

 

しかし、現実的には多くの人が、直立姿勢でも、直立二足歩行でも、その恩恵を十分には受けていません。

 

多くの人にとって歩く時にはほとんど全ての時間でうっすらとながらヒザが曲がっています。

 

ヒザが曲がっていれば、股関節も曲がっています。ヒザが曲がっている時に股関節を伸ばしてしまうと重心が後ろに倒れてしまうからです。そして、背骨もバランスを取るために前に曲がって、首が前にでるようにしてバランスをとることになります。

 

そうなると、本来体の重みを支えるのに必要でなかった筋肉の活動に頼ったり、他の軟部組織に体重を預けることになります。

 

それが、何十年もの間ずっと行われていると、筋骨格系への負担が蓄積していって、関節が変形してしまい、高齢になってから自力で立ったり、歩いたりするのが難しくなる人が少なくありません。

 

高齢になって、腰が曲がっていく、または、脊椎の圧迫骨折で痛みがでる、ヒザが痛くなる、椎間板ヘルニアで腰が痛くなる、そういったことは、老化現象として当たり前のように捉えてしまっている私達がいます。

 

しかし、本当にそうなのでしょうか?

 

私達の歩き方がまだ、ヒトの骨格と筋肉の構造にとって、まだ最適でないと考えれば、歩き方を最適に近づけることで、今まで当たり前だと思われていた老化現象に歯止めをかけ、より生涯に亘って長い時間自分の足で元気に歩けるようになるのであれば、理性的に歩き方のフォームを追求し、習得すべきだと考えます。

 

重心が高い歩き方が自然とできるためのトレーニングメソッド

歩行整体のロコムーブでは、重心が高い歩き方が自然とできるようになるためのトレーニングメソッドを提供しています。それぞれの動作は、「歩く」という一連の動作の一部に焦点を当てて、それを強調した動きを習得するものです。その一部を紹介します。試しに体を動かしてみてください。

 

フェニックス

フェニックスは歩行動作の中で腕を後ろに振る時に、胸椎(背骨の胸のあたりの部分)と、肩甲帯(肩甲骨と鎖骨)が同時に伸展する動きを強調するための動作です。胸椎と肩甲帯が同時に伸展することで、広背筋(腕の付け根から骨盤に伸びる筋肉)が活性化して骨盤が上に引き上がると体の重心が高くなります。

 

カンガルー

カンガルーは歩行動作の中で、足が前に出て股関節が曲がっていって、その時に股関節を伸ばす筋肉群が引っ張られていくことで緊張が起こり、その引っ張りを解いた瞬間に、勢いよく股関節を伸ばす筋肉群が縮んでいくところを強調しています。これは、足が前に出た後に、そこからその足が地面に向かって勢いよく叩きつけられる動きです。地面に勢いよく叩きつけられた足はそのまま上に向かう地面反力を生み出し、体の重心は高くなっていきます。

 

チーター

チーターは歩行動作の中で、足を前に振り出していく側の骨盤が高く上がるように、広背筋を主動筋として作用させて骨盤を挙上させる動きを強調したものです。骨盤が挙上することで、前に振り出された足の付け根は高い位置を獲得することになり、足が着地した時には、膝がほぼ真っすぐ伸びて体の重心が高くなります。