ジョギングは「軽い運動」として多くの人に好まれています。しかし、ジョギングにはあまり知られていない危険があります。そもそもジョギングとはどのような動きなのでしょうか?ジョギングにどのような危険性があるのでしょうか?もし、ジョギングが危険ならばどのように走ればよいのでしょうか?

目次


ジョギングとはどのような動きなのか

 

ジョギングとは「ゆっくり走ること」と思われています。

多くの人が、ジョギングとは歩くよりも速く、走るよりもゆっくり前に進むことだと思っているようです。走ると歩くの間、そんなふうに理解している人が多いのではないでしょうか。

しかし、歩くことと走ることには大きな違いがあります。走るときには、両足が地面から離れている時間があります。歩きにはそれがありません。両足のうちどちらかは必ず地面ついています。

その点ではジョギングは、「走り」の方ですね。ジョギングは両足が地面を離れて跳んでいる時間があります。しかし、本当にジョギングは「走り」なのでしょうか?

 

もっと良く見るために、走りと歩き、そしてジョギングについて、股関節と膝関節に注目して見てみましょう。

走り

走りでは股関節が大きな役割を果たします。大きく屈曲するし、伸展します。体を前に進めるために、股関節の力強い伸展が必要なのです。その力で両足とも地面から離れる跳躍ができるのです。

膝関節は地面を蹴っていない方の脚が曲がっていて、その膝関節が伸び始めることをきっかけに股関節が伸展し始める、きっかけ作りの役割を持っています。

歩き

一方、歩きでは股関節はあまり大きく動きません。それほど強い力で体を前に進める必要がないからです。ですので跳躍もありません。

一方、膝関節は地面から浮かせている足が地面に引っ掛からないように膝関節が曲がります。そして、膝関節が伸びると同時に股関節が伸展し始める、というきっかけ作りの役割は同じです。

ジョギング

それではジョギングではどうなっているでしょう。ジョギングでは、股関節は大きく動きません。それほど大きな力で体を前に進める必要がないからです。それでは跳躍がないかといえば、跳躍はあります。

股関節の伸展の力は弱いのに、一応走りなので跳んで両足が地面から足が離れるようにしなければならりません。そこで、左右交互に膝関節を屈伸させてその力で体を地面から浮かせています。

この時、ももの筋肉である大腿四頭筋が大活躍をします。大腿四頭筋はバネのように引き伸ばされながらそれに対抗するように収縮します。そのバネのような働きを使って膝関節を屈伸するのです。

ジョギングというものは、股関節の伸展の力を抑えて使い、それにも関わらず跳躍しなければならないので、膝関節の屈伸で跳躍をする、という走り方なのです。

しかし、それがなにか問題なのでしょうか?見ていきましょう。


ジョギングの何が危険なのか

 

ジョギングとは、「前に進む」という目的に照らしてわざと非効率な動きをするものです。

わざと股関節の伸展の力を抑えて、そのかわり膝関節屈伸で跳躍します。

前に進む力を抑えるために、重心位置は後ろになります。重心位置を後ろに置くために、骨盤が後傾しがちで、胸椎も屈曲しがちです。大まかにいうと背中が丸くなりがちです。

ジョギングを続けるということは、このような非効率な前への進み方を学習し続けるということです。

ジョギングを続ければ続けるほど、神経系はジョギングの非効率な体の動かし方を学習し、それを「自然な体の動かし方」として取り込んでいくことになるのです。

それだけではありません。ジョギングを続けるとケガをしやすくなります。

走りのおいては股関節が大きな役割を果たします。股関節の伸展で体を前に押し出すのと同時に、体の重さに対抗するのもこの股関節の伸展によるものです。

股関節は大腿骨と骨盤の間の関節で、丈夫な作りの関節です。お尻の筋肉に包まれていて力強い動きができます。体の重さに対抗するのに、十分な能力を備えています。

ジョギングでは、体の重さには膝関節の屈伸によって対抗することになります。

膝関節は半月板を挟んで靭帯で結び付けられた弱い構造の関節です。特に捻る力に弱く、靭帯が損傷したり、半月板が損傷したりします。

ジョギングを続けると、強い構造の股関節ではなく、この弱い構造の膝関節の関節運動によって体の重さに対抗する動きを学習してしまうことになります。

なにかのひょうしに体の重さを片脚で支えなければならない時に、とっさに膝関節を中心に対抗する動きをとってしまうようになるのです。

そこに捻る力が加われば、膝関節のケガの確率はとても高くなります。

恐ろしいですね。それではジョギングが良くないならば、どうすればいいのでしょうか?


どのように走ればよいのか

 

しかし、ジョギングがだめならば一体どうすればいいのでしょうか?

ロコムーブとしては、まずロコムーブの動きを身につけるところから始めて頂きたいです。

胸を開いて胸椎を伸展して、重心位置を前に置く姿勢はバタフライやフェニックスで身につきます。

 

股関節で体重を受け止める動きは、カンガルーやチーターで身につきます。

正しい姿勢で、正しい体の動かし方をすると自分でもびっくりするくらい速く走れるものです。

正しい走り方が身についた上で、ジョギングように長い時間走りたいということであれば、インターバルで休みをいれながら走ればよいのです。


結論:ジョギングは危険なのか

 

ロコムーブとしてはジョギングはまったくもっておすすめしません。

ジョギングは非効率な前への進み方を学習することで、かつケガをしやすい体の使い方を身につけることになります。

 

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カテゴリー: 走り方